『イラク チグリスに浮かぶ平和』綿井健陽監督トークショー
綿井健陽さんと(写真右)
先週土曜からシリア・中東ドキュメンタリー特集が始まりました。第1弾の上映作品である『イラク チグリスに浮かぶ平和』が公開され、初日である10/29(土)には本作監督であり国際的に活躍するジャーナリストの綿井健陽さんによるトークショーが行われました。

イラク戦争の10年を追った本作は、凄惨極まる戦況を外側から報じることに主眼はなく、市井の人々の生活にカメラを持って入り込み、その「戦争に生きる」日常をとらえたドキュメンタリーです。戦争の物語でもあり、家族の物語でもあります。

イラク戦争、それに続く”アラブの春”、そしてIS(イスラム国)の躍進。綿井さん自身もこの目まぐるしく変わる中東の情勢に「複雑すぎて追えていない」とし、いま私たちはとんでもない時代に身を置いているんだということを改めて認識させられました。
『イラク チグリスに浮かぶ平和』より
大国同士が衝突した冷戦時代が終わった後もこうして世界では危機的な状況が続いていますが、どうやって私たちはこの憎しみの連鎖を終えることができるのか。会場からの質問もその点について言及されました。
今は「何でもありの暴力主義が世界を席巻している」。私たちの社会にも内在するこの「暴力主義」とどうやって訣別、もしくはそうした勢力と対話の糸口をつかめるのか。
もちろんすぐに解決できることではないですが、この「対話」ということに関して映画館にもできることがあるのではないかとボンヤリと感じました。
まだ映画を観ていない方は、ぜひこのイラクで起こっていることを目の当たりにしていただき、暴力が吹き荒れた後の民衆の悲劇というのが一体どういうものかを体で感じていただけたらと思います。
『イラク チグリスに浮かぶ平和』より
今週土日の両日にもそれぞれ2人のゲストをお招きしてトークショーを開催いたします。
いよいよ、シリアの凄惨な状況を詩的(!)に綴った傑作『シリア・モナムール』が公開されます。同時上映の『目を閉じれば、いつもそこに 故郷・私が愛したシリア』も見逃せません。
多くのご来場お待ちしております。
【イベント詳細】
ドキュメンタリー映画特集2016
〜混沌を極めるシリア・中東情勢を紐解く〜
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