Blog, 過去のイベント

【イベント報告】南北インド音楽公演(2022.11.5 開催)

11月。樹々が紅く染まり川には鮭の遡上が見られる頃、高田世界館にてインド音楽の演奏会が開催されました。
インドの伝統楽器・ムリダンガムを題材にした音楽映画『響け!情熱のムリダンガム』の公開に際し、実際に楽器の音色が味わえるよう音楽公演もセットしよう!ということで企画したイベントです。
 
 
公演内容としては南インドの楽器=ムリダンガムやタヴィルといったなかなか目にすることのできない珍しい打楽器の演奏に加え、(比較的馴染みがあると言えばある)北インドの楽器=バーンスリーとタブラの演奏、そしてその両者のアンサンブルというものでした。両者の違いも味わうことができる、なんとも豪華な内容です!
 
当日は映画『響け!情熱のムリダンガム』の公開初日でもあり(配給の稲垣さんによる舞台挨拶も開催されました)、多くのインド映画ファンの方が県内外から集まってくださいました。
普段の音楽公演だと座席後方に陣取る方が多い印象ですが、今回は熱心な方々が多く、ステージ側の座席に詰め寄っている光景が印象的でした。
 
公演は1時間半ほど。南インドの楽器の紹介やリズムの解説も挟みつつ、全部で三部構成の盛り沢山の内容でした。演奏者の皆さんも、お互いの技を披露し合いながら時おり「サバーシュ!」(ブラボー!くらいの意)と合いの手を入れつつ楽しそうに演奏されていました。なんでも、この南北の楽器が一堂に会して演奏をすることは「惑星直列」くらいに珍しいということでした。
 
書いている私自身もムリダンガムの音色を聴くのは初めて。特にタブラの後に聴くとそのダイナミックな打音が際立ちました。終演後に竹原さんと握手させていただいたのですが、その瞬間になるほどこれがこの打楽器に必要な筋肉か、と分かるほどガッチリとした手でした。
また南インド音楽はリズムが複雑であることが知られ、北インド音楽を演奏する方も会場にいらしていたのですが、その方も「リズムがつかめなかった」と言っていたほどでした。タヴィルも映画の中で聴いたことはあったのですが(お祭りなどのシーンで見られますね)、「これがあの憧れの!」という興奮でいっぱいでした。
北インドの演奏も、バーンスリーの音色の悠久さ(インドの大地が想起されるよう!)やタブラのリズム/音色の多彩さに感動しきりでした。第一部は打楽器だけでしたので、メロディがある第二部を挟んだことでより深みのある演奏会になったかとと思います。
ラストのアンサンブルは圧巻の一言。
↓こちらに公演のダイジェスト版を編集してありますが、その一端を味わっていただけるかと思います。
 
 

【公演ダイジェスト】

 

上演後には会場のお客さんと一緒になっての撮影会や、演者さんに話しかけられるような時間を設けたのですが、皆さま食い入るように楽器をご覧になっていました。

 

地方ではなかなか難しい企画ではありますが、熱量のあるイベントにしていただいた演者の皆さま、会場に足をお運びいただいたお客様に感謝申し上げます!

また一味違った音楽公演が開催できるよう、引き続き関心を持っていただけましたら幸いです。


Related Posts